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REAL ESTATE Q&A

  • 私が回答します

    投稿日
    2025/01/27

    佐脇孝明

    株式会社サワキタ不動産

    • 60代
    • 千葉県
    • 男性
    • 不動産会社

    FPがよく行う現状維持のシミュレーションでは、金利上昇を想定しないため変動金利有利な結果が当然出ますよう
    また、将来の金利を予測する方法として実務で使用されているのは純粋期待仮説です。現状の金利水準でこれを当てはめると、来年からかなり急激な金利上昇となり実態に合いません。純粋期待仮説での予測は当たらないというのが定評となっています。
    よって、35年もの長期のシミュレーションはあまり意味がありません。定量分析は難しいのです。
    一方、定性分析は可能です。銀行は短期の預金を集めて融資で稼ぐビジネスモデルです。
    資金コストが短期連動、ローンも短期連動であれば、サヤが確定しますのでコレが一番低コストで融資が可能です。
    固定型の場合、銀行は金利スワップを使って変動金利に変換しますが、ここでその銀行自体の信用リスクが乗っかってきます。そのコストアップ分は融資金利に上乗せされ、債務者が支払うことになります。さらにその銀行が金利上昇を見込んでいる場合、現状水準では損になる可能性がありますので、その分も上乗せされる場合があります。
    このように固定型は銀行のリスク回避コストが債務者のコストアップ要因としてかかってきますので、銀行の予測値以上に金利が上昇しない場合、債務者は損ということになります。
    つまり、金利に対してかなりの上昇を見込んでいる場合には固定選択が有利、そうでない場合は変動有利となります。

    一般的には正常化バイアスがかかりますので、固定を選ぶほどの金利上昇は想定していない人が多いですね。

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