不動産お悩み相談室

REAL ESTATE Q&A

  • 私が回答します

    投稿日
    2025/02/22

    奥田 哲央

    不動産工房/株式会社グランクルー

    • 30代
    • 東京都
    • 男性
    • 不動産会社

    冷静に状況を整理し、選択肢を比較しながら最善策を見つけることが大切です。
    以下の観点から考えてみてはいかがでしょうか。


    1. 現在の住宅ローンの確認
    まずは住宅ローンの詳細を把握することが重要です。以下の点を確認してみてください。
    残債額:具体的にいくら残っているか(約1,000万円とありますが、正確な金額)。
    金利:固定金利か変動金利か。特に金利が高ければ、借り換えで負担軽減の可能性も。
    完済予定時期:定年後何年残るのか。
    団体信用生命保険(団信):契約内容を確認し、万が一の際にローンがどうなるかも重要。


    2. 選択肢とそのメリット・デメリット
    いくつかの選択肢を具体的に検討しましょう。

    ① 退職金で繰上げ返済
    メリット:
    住宅ローンの利息を削減できる。
    月々の支払いがなくなり、心理的負担が軽減。
    デメリット:
    老後資金が減少し、想定外の支出に対応しづらくなる。

    ◆アドバイス:
    ・全額返済でなくても、一部繰上げで月々の支払額を減らすことも可能。
    ・退職金のうち、どの程度なら返済に充てられるか家計を試算しましょう。


    ② 住宅ローンの借り換え
    メリット:
    低金利ローンに切り替えることで負担が減る可能性がある。
    デメリット:
    年齢的に審査が厳しい可能性あり。
    手数料や諸費用が発生。

    ◆アドバイス:
    ・金融機関に相談し、定年後の収入を考慮した借り換えの可否を確認。
    ・フラット35(リタイア後でも対応可能なローン)も視野に入れましょう。


    ③ リバースモーゲージ
    メリット:
    自宅に住み続けながらローンを返済できる。
    返済は死亡後に不動産売却で精算するため、月々の支払いが不要になることも。
    デメリット:
    地域や物件の条件により利用できない場合もある。
    将来の相続資産が減少。
    不動産価値が下がると追加返済が求められる可能性。

    ◆アドバイス:
    ・自治体や金融機関のリバースモーゲージを比較し、条件を確認。
    ・将来的に自宅を手放す可能性も理解したうえで検討しましょう。


    ④ 自宅の売却・住み替え
    メリット:
    住宅ローンを完済できる可能性。
    コンパクトな住まいに移り、生活費を圧縮できる。
    デメリット:
    住み慣れた家を手放す心理的負担。
    売却価格が残債に満たない場合、差額の支払いが必要。

    ◆アドバイス:
    ・不動産会社に査定を依頼し、実際の売却価格を確認。
    ・「リースバック」(家を売却し、賃貸として住み続ける方法)も一案です。


    3. 具体的なアクションプラン

    1. 収支の見直し
     ・お父様の退職後の収入、支出をシミュレーション。
     ・無理なく返済できる金額を把握。

    2. 金融機関への相談
     ・住宅ローンの借り換え、リバースモーゲージ、返済猶予制度の確認。

    3. 家族会議
     ・退職金を一部返済に充て、老後資金とのバランスを協議。
     ・お母様の不安を解消するためにも、長期的な資金計画を共有。


    状況に合わせた柔軟な対応が大切です。
    必要に応じて、ファイナンシャルプランナーや住宅ローンアドバイザーに相談するのも有効です。

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