不動産お悩み相談室

REAL ESTATE Q&A

  • 私が回答します

    投稿日
    2025/10/26

    はじめまして、イエステーション博多店・箱崎店 ㈱コムハウスの角田と申します。

    お気持ち、とてもよく分かります。「奨学金の返済が住宅ローン審査に影響して通らなかった」という話は、実際にかなり多いです。ただし、「奨学金=悪影響」ではなく、返済負担率(年収に対する返済割合)の計算上、影響が出るというのが実情です。
    以下、仕組みと対応策をわかりやすく説明します。

    1. 奨学金が住宅ローン審査に影響する理由
    住宅ローンの審査で銀行が重視するのは、
    「返済負担率(=年間返済総額 ÷ 年収)」です。

    一般的な基準:
    年収600万円前後なら、
    返済負担率 30〜35%以内 が目安です。

    つまり、
    住宅ローン・自動車ローン・奨学金・カードローンなど、
    すべての借入返済額が合計で年収の3割〜3.5割以内でなければ、審査が通りにくくなります。

    2. あなたのケースを試算してみる
    あなたの条件:
    年収:600万円
    奨学金返済:月15,000円+半年ごとに10万円(=年合計28万円)
    借入希望額:4,000万円

    仮に、4,000万円を金利1%・35年で借りると、
    →毎月返済:約11.3万円(年間約136万円)

    合計の年間返済負担:
    136万円(住宅ローン)+28万円(奨学金)=164万円

    返済負担率=164万円 ÷ 600万円 ≒ 27.3%
    → これは数字上は問題ないように見えます。
    (多くの銀行の基準「30〜35%以内」に収まっています。)

    3. それでも審査が通らなかった理由として考えられる点
    ボーナス併用返済扱いが重く評価された
    「半年ごとに10万円」の支払いが「ボーナス時返済」として重く見られた可能性。
    他の要素(勤続年数・職種・自己資金)が影響
    勤続年数が短い、転職直後などは年収があっても減額されやすいです。
    奨学金以外にクレジット残債・カードローンがある
    少額の分割払いやリボも合計されます。
    信用情報上の「延滞記録」や「短期借入」
    ご自身では「滞納なし」と思っていても、システム上で1日でも遅延扱いになっている場合があります(日本学生支援機構(JASSO)は信用情報機関に登録します)。

    4. 奨学金の影響を減らすための実践策
    (1)奨学金の残高・返済期間を短縮(完済 or 繰上げ)
    → 奨学金を完済してから住宅ローンを申し込むと、「借入なし」として再審査になります。
    もし残高が100万円以下など少額なら、完済検討は有効です。

    (2)配偶者や家族と「ペアローン」または「収入合算」にする
    → 年収600万円単独で希望額に届かない場合、配偶者の収入を合算すると通りやすくなります。
    (例:配偶者が年収300万円なら、合計900万円として審査される)

    (3)借入希望額を少し減らす
    → 3,500万円前後に下げると、返済負担率がさらに下がり、多くの銀行が通しやすくなります。

    (4)銀行を変えてみる
    → 銀行ごとに審査基準は異なります。

    特に:
    ネット銀行(例:auじぶん銀行、ソニー銀行)は返済負担率を厳しめに見る傾向
    地方銀行・信用金庫は柔軟に見てくれることも
    1行で落ちても、2行目で通ることは珍しくありません。

    5. 奨学金は「マイナスの信用」ではない
    多くの方が誤解していますが、奨学金は「教育ローン」として正常に返済していれば、信用情報上はむしろプラスです。ただし、ローン審査は「収入に対してどれだけ返済負担があるか」を見るため、
    その分、借入可能額が少し下がるだけなのです。

    〇まとめ
    奨学金は?:延滞がなければ「信用上のマイナス」ではない
    審査に影響?:年収に対する返済負担率に含まれるので、間接的に影響
    対応策:繰上げ返済・借入額調整・収入合算・銀行変更
    放置していい?:問題なし。ただし「奨学金+住宅ローン合計」で基準を超えないことが重要

    以上、参考になれば幸いです。

  • 私が回答します

    投稿日
    2025/09/12

    ご相談を拝見しました。

    4000万円を借入した場合の返済額を、平均的な審査金利である3%で35年返済の条件で計算すると、月々153,940円(ボーナス返済なし)となり、年間返済額は1,847,280円となります。年収が600万円とのことですから、返済負担率は30%です。

    また、記載された内容から奨学金の年間返済総額は38万円と推察されます。これを住宅ローンの返済額にプラスした場合の総返済負担率は約37%です。金融機関によって違いはありますが、返済負担率の上限は30~35%以下とされていることが多く、本件は奨学金を加えた返済負担率が高すぎるとして承認されなかった可能性は高いでしょう。

    現状ではどの金融機関に打診しても借入できる可能性は低く、それ以前に、返済負担率が高すぎるため、無理をして購入した場合には生活に影響が生じる可能性が高いと推察されます。より価格の低い物件を探す、自己資金を貯めてから購入するなど、購入計画自体を見直されるようお勧めします。

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