不動産お悩み相談室

REAL ESTATE Q&A

  • 私が回答します

    金子徳公

    株式会社ハウジングサクセス

    • 50代
    • 東京都
    • 男性
    • 不動産会社
    投稿日
    2026/05/01

    結論から言うと、このケースは「どう思っているか」ではなく「何が起きたかという事実」をそのまま伝えることが一番大切です。

    ■ 告知事項の考え方(基本)

    不動産の告知は、売主の主観ではなく、買主の判断に影響する可能性がある事実を伝えるものです。

    今回の内容は
    ・居住中に配偶者がベランダから落下
    ・その後亡くなっている(原因は敗血症)

    という経緯があるため、心理的瑕疵(いわゆる告知事項)に該当する可能性が高い事案です。

    ここで重要なのは、「事故だと思っている」「自殺ではないと思う」といった解釈ではなく、第三者がどう受け取るかです。

    ■ どう伝えるべきか

    不動産会社には、整理してこのように伝えるのが一番誤解がありません。

    ・発生時期(約20年前)
    ・場所(当該住戸のベランダ)
    ・経緯(落下事故、その後入院し亡くなった)
    ・警察の調査が入った事実(事故・自殺等の確認があったこと)

    事実ベースで淡々と伝えることが重要です。

    細かい心情や推測は、基本的には説明の軸にはしない方が安全です。

    ■ なぜ正直に伝えるべきか

    ここはとても大事なポイントですが、告知の問題は「モラル」だけでなく「後からのトラブルリスク」です。

    もし重要な事実を伝えずに売却してしまうと、
    ・契約不適合責任を問われる
    ・損害賠償請求
    ・最悪の場合は契約解除

    といった話になる可能性があります。

    なので、「告知するかどうか」ではなく、どう正確に伝えるかの話です。

    ■ 実務的にはどう扱われるか

    ・20年前の出来事
    ・事故か自殺か断定されていない

    このようなケースは、価格や販売方法で調整しながら売却していくのが一般的です。

    必ずしも売れないわけではありませんし、条件設定次第で購入する方はいます。

    ■ 最後に

    今回のようなケースは、気持ちの整理も含めて難しい部分があると思います。

    ただ、不動産取引としては一貫していて、「事実を正確に伝えることが、結果的にご自身を守ることにつながる」これに尽きます。

    変に隠したり、解釈を加えるよりも、最初から事実ベースで整理してくれる不動産会社と進める方が、後々トラブルなく進めやすいです。

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