不動産のお悩み相談室

REAL ESTATE Q&A

  • 私が回答します

    投稿日
    2024/06/22

    奥林洋樹

    H.L.C不動産コンサルティング

    • 50代
    • 北海道
    • 男性
    • 専門家

    解体更地渡しの条件で土地売買契約を締結されるとのことですが、1mほどの擁壁を壊す作業と理解すれば宜しかったでしょうか?

    いずれにしても解体が適正に行われるかどうか心配だとのお気持ちは分かります。適正な解体業者であれば、目に付く状態で瓦礫等の残量物を残したまま作業終了とすることはありません。
    そもそもそのような状態で作業を終えたとしたら、契約不適合云々ではなく解体業者の請負契約不履行となり、売主様にその「責」が及ぶことはありません。

    また作業終了時に先方(買主様)から連絡を入れてもらうよう約し、ご自身の目で確認されると良いでしょう。

    やっかいなのは目視で確認できない、コンクリート片やプラスチックなど土中埋設物にたいする契約不適合責任です。

    確かに引き渡し後に土中埋設物が発見されれば、買主様から契約不適合責任や損害賠償請求を追求される可能性があります。

    売買契約は原則として相互の信頼関係により成り立つものですから、相手方の詐欺的要求を心配し過ぎては成立しません。

    したがって解体業者は買主様側から斡旋されるケースでは、以下の方法が考えられます。

    ◯売買契約書に、「解体工事は乙(買主様)の斡旋業者により実施されるため、土中埋設物等について、甲(売主様)は契約不適合責任を負わない」旨の特約条項を記載してもらう。

    ◯物件状況報告書による告知

    土地取引であるため、「物件状況報告書」の添付を予定しているかどうか分かりませんが、心配であることを買主様媒介業者に説明し、物件状況報告書を作成するようにしましょう。地中埋設物について「発見していない」にチェックし、同時に空白蘭に前述した「土中埋設物等について売主が契約不適合責任を負わない旨については同意済み」などと記載すると良いでしょう。

    このように土中埋設物に関し契約不適合責任を負わない旨が約定されたとの証拠を準備しておけば、相談者様が心配されるような事態を回避できるでしょう。

以下の記事もよく読まれています