不動産のお悩み相談室

REAL ESTATE Q&A

  • 私が回答します

    投稿日
    2024/07/19

    脇保雄麻

    株式会社ユー不動産コンサルタント

    • 40代
    • 東京都
    • 男性
    • 不動産会社

    ご相談者様の事故物件から3年経過後に賃料を相場価格に戻して運用すること自体は全く問題ありません。しかしながら、注意事項がいくつかあります。
    相談者様がおっしゃっている「3年経過前は告知義務がある」と言うのは、国土交通省の「人の死の告知に関すガイドライン」の内容の事だと思います。少し誤認されているところがあると思われますので、大前提として民法と宅建業法は違うということを理解してください。国土交通省の策定している「人の死の告知に関するガイドライン」は、宅建業者がどこまで調査して告知に関する判断基準もなく取引現場では円滑で安心して取引が阻害される声が多かったため国土交通省でガイドラインを策定したということです。

    そのガイドラインの一部内容を抜粋して簡単に説明します。
    人の死を告知しなくてよい場合は下記になります。
    ① 自然死または日常生活の中で不慮の事故が発生した場合
    ② 上記以外の死で死後概ね3年経過している場合
    ③ 隣接住戸や日常使用しないような就業住宅の共用部分での①以外での事故が発生した場合。又は、①の死が発生して特殊清掃されている場合

    上記①~③の場合は、基本的に告知しなくても良いとされておりますが、買主や借主が判断に重要な影響を及ぼす場合や買主・借主がその事故が社会的影響が大きく把握しておくべき特段の事情があるときは、上記①~③にかかわらず告知しておく必要があるとされております。
    要するに本ガイドラインは、宅建業者に対して人の死に対しての調査だったり告知に関しての基準を設けたガイドラインです。売主や借主が告知しなくても良いと言おう事を推奨しているものでは決してありません。仮に人が死んでいる物件である芋かかわらず、記載する告知書等に事故無し等を記載してしまったら、民法上での責任を問われる可能性があるということを認識しておかなければなりません。
    上記の前提条件として、相談者様の事故物件を投資物件として購入するデメリットについては、通常の物件よりも需要は同じということにはならないです。物件内で人が無くなっていれば気にする人は気にします。気にしない人も当然います。過去私が経験した方で具体的に購入検討している物件の相談を受けた某外国籍のお客様がいました。片言の日本語は分かる物の後からのトラブル等を避けるためにも、売主からどこの部屋でどういう無くなり方下かをヒアリングして、通訳を入れてその某外国籍のお客様に何度も詳しく室内で人が無くなられている物件であることを説明しました。その某外国籍のお客様からは、「しつこい!人が物件内でなくなっていようと、この物件が欲しいから買うんだ!」と怒られてしまいました。
    なので、
    人が無くなっている物件であれば、需要の数は通常の物件とは違うということと状況によっては告知しなければ民法上の責任を負う可能性があるということを認識しておかなければなりません。

  • 私が回答します

    投稿日
    2024/07/19

    角田浩崇

    イエステーション博多店 (株)コムハウス

    • 30代
    • 福岡県
    • 男性
    • 不動産会社

    はじめまして。イエステーション ㈱コムハウスの角田と申します。

    事故物件を投資物件として購入する際の賃貸運用についての私なりの考察をお伝えさせて頂きます。

    【心理的抵抗と賃借人の考慮】
    ①心理的抵抗
    事故物件には心理的な抵抗があるため、3年経過後でも物件の評判は完全には回復しない可能性があります。
    最近は、新しい賃借人も過去の事故について知ることができる為、相場価格での賃貸が難しい場合も想定する必要があります。

    ②賃借人のターゲット層
    心理的抵抗が少ない賃借人層をターゲットにすることも一つの戦略です。
    例えば、事故の内容に関心がない層や、家賃の安さを重視する人々をターゲットにすることなどが考えられます。

    ③法的および倫理的な考慮
    3年経過後も、物件に関する情報は透明に伝えることが倫理的に重要です。
    法律上の告知義務は3年ですが、信頼関係を築くためには、過去の事故についても場合により適切に説明することが必要だと考えます。

    ④法的リスク
    告知義務を怠った場合、法的な問題が発生する可能性があります。
    賃借人が後から事故について知り、訴訟を起こすリスクも考慮すべきです。

    ⑤財務的な考慮
    事故物件は一般的に市場価格よりも低く購入できます。これは初期投資を抑える点で有利ですが、
    長期的な収益性を確保するためには、慎重な運用が必要です。

    【結論】
    事故物件の投資はリスクを伴いますが、適切な戦略と透明性を持った運用により、成功する可能性があります。
    心理的抵抗を軽減し、物件の魅力を高めるための施策を講じることで、長期的な収益性を確保することができます。
    また、法的リスクを避けるためにも、常に透明性を保ち、誠実な運用を心がけることが重要です。
    参考になれば幸いです。

  • 私が回答します

    投稿日
    2024/07/06

    奥林洋樹

    H.L.C不動産コンサルティング

    • 50代
    • 北海道
    • 男性
    • 専門家

    ご相談、拝見しました。

    確かに、あえて事故物件を購入し、国土交通省の人の死に関するガイドラインに基づき、事故発見から概ね3年間は家賃設定を下げ、それ以降、近隣相場並みに引き上げることは可能です。

    ただし、ガイドラインで告知期間を概ね3年としているのは目安に過ぎません。事件の重大性や世間の周知状況などを勘案し適切に判断する必要があります。

    また売買の場合、告知期間に目安がない点について注意が必要です。10年~20年経過したからといって、告知が不要とされているわけではありません。

    投資の場合はインカムゲインとキャピタルゲイン、両方を勘案して判断する必要があります。
    事故物件の購入を検討する場合には様々な可能性を検討し、冷静に判断する必要があるでしょう。

    以上、参考になれば幸いです。

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