不動産お悩み相談室

REAL ESTATE Q&A

  • 私が回答します

    投稿日
    2024/11/20

    佐脇孝明

    株式会社サワキタ不動産

    • 60代
    • 千葉県
    • 男性
    • 不動産会社

    ご相談内容から、不動産投資経験は今回のワンルーム投資が初めてではないかと思います。
    ある程度経験があれば、このようなことは日常的に発生しますので、今後も不動産投資を続けたいとお考えなら、ぜひこれを糧として成長していただきたいと思います。

    基本的に前オーナー、管理会社に請求は難しいでしょう。請求するなら入居者に対してですね。経年劣化分を超える修繕項目がある場合に限ってです。
    請求を拒否されたとしても、繰り返し請求し続けたほうがいいでしょう。法的手段の行使をにおわせるなどです。

    前オーナーも管理会社も、退去まではお部屋に立ち入れませんので、どういう状況になっているかわかりません。きれいに使用されているといっても、立ち入っていないので、憶測で発言した可能性があります。

    また、ワンルームの平均的な居住期間は2年を切るぐらいだと思いますので、購入後3カ月で退去というのは特段不思議ではないと思います。これが一棟もので退去が一斉に発生し全空になったというのであれば、偽装を疑うべきですが、今回は当たりませんので、入居活動に力を入れる方が前向きな対応だと思います。

    入居活動は
    ・管理会社へAD(広告料)を払って優先的に客付けしてもらう。
    ・駅前の客付け業者に営業を掛ける
    ・物件をステージングする
    ・物件写真を勉強してきれいに撮影し、それを業者に渡す。
    ・フリーレントを設定する
    ・最後に賃料を下げる
    etc.

    賃料下げは最後の最後です。管理会社はお気軽に言ってきますが、ホイホイ乗ってはいけません。
    出口価格に大きく影響が出ます。

    厳しい言い方になってしまいましたが、不動産投資、特にワンルームマンション投資は簡単に考えていらっしゃる方が大勢参入されていますので、敢えてこのような言い方にさせていただきました。お気を悪くされたなら、ご容赦ください。

  • 私が回答します

    投稿日
    2024/11/19

    長岐 大輔

    有限会社山地不動産企画

    • 40代
    • 北海道
    • 男性
    • 不動産会社

    ご相談内容拝見致しました。

    オーナーからすると頭が痛い案件ですね。
    お気持ちお察し致します。

    突然の退去連絡については、致し方ないとは思います。
    前オーナーは「きれいに使用されている」という認識で居たのだと思います。
    管理会社については、内容からすると途中から管理会社に委託したんですね。
    残念ながらその様な食い違いはそれなりに有りうる事と思います。

    原状回復費用の一部を拒否されたとの事ですが、どの様な修繕内容だったのでしょうか?
    原状回復は、ご存じの通り国交省のガイドラインに沿ってその請求を行いますが
    あくまでガイドラインの為、法的な強制力は無いのが現状です。

    仲介会社と管理会社は同じ会社でしょうか?
    仲介会社は現況有姿というより他ないと思います。

    重要事項説明にご署名ご捺印されている以上、ご自身で前オーナーや管理会社や仲介会社に何かを請求する事は難しいと思います。

  • 私が回答します

    投稿日
    2024/10/12

    奥林洋樹

    H.L.C不動産コンサルティング

    • 50代
    • 北海道
    • 男性
    • 専門家

    ご相談を拝見しました。オーナーチェンジ物件の購入は、媒介する業者のレベルによって思わぬトラブルが発生する場合があります。

    目的が前オーナーや不動産会社、管理会社への損害賠償請求とのことですから、本件は弁護士案件となります。しかし、見解について知見の及ぶ範囲で回答します。

    オーナーチェンジ物件は入居中のため内見ができません。そのため契約前には、管理会社の修繕記録や入居時の写真、可能であれば現状状況報告書を入手して状態を推察するのが基本です。今回はそのいずれもがなされず、前オーナーによる「きれいに使用されている」との言葉を信じ、かつ現状有姿渡しで契約しています。その点については確認不足として、相談者様に過失割合が生じるでしょう。

    しかし、主張が認められる可能性はあります。まず、契約原則の自由に基づき契約不適合責任を認めない(現状有姿渡し)との契約は有効ですが、それは錦の御旗ではありません。前オーナーが「きれいに使用されている」と意見したとのことですから、物件の状態について虚偽の説明や重要な事実の隠蔽があったとして、損害賠償請求できる可能性はあります。ただし、この場合の立証責任は相談者様にありますから、証明できるかが争点です。

    次に管理会社が「入居者との契約は前オーナーとのもので、詳細は把握していない」と回答したとのことですが、オーナーチェンジを契機に管理会社を変更したのでしょうか?そうではないとすれば、賃貸人入居前の状況写真や物件状況記録が残されているはずです。したがって、国土交通省が制定した「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」に基づき、賃借人の故意・過失、善管注意義務違反、その他通常の使用を超えるような使用による損耗・毀損を復旧の判定ができるはずです。それを把握していないのは職務怠慢だと言えるでしょう。これについて責任追及できる可能性があります。

    最後に媒介業者に対する責任追及ですが、先述したように現状有姿渡しは錦の御旗ではありません。勘違いしている媒介業者はよくいます。媒介業者には物件の状態や賃貸借契約の内容、修繕履歴などについて正しく説明を行い、契約締結前までに契約の意思表示に影響を及ぼす重要な事項について説明する義務があります。裁判例でも現状有姿渡しの見解は前提条件により変化しますが、本件は責任を追及できる余地があるでしょう。

    ただし、前オーナー、不動産会社、管理会社に対する損害賠償請求が認められても、過失相殺があることからそれほど高額にはならないでしょう。したがって、提訴しても弁護士費用等で赤字になる可能性があります。さらに訴訟に要する手間や時間、費用などを勘案すれば、高い勉強料だったと諦めるのが得策かもしれません。

    まずは売買契約書、賃貸借契約書(写しでも可)、現況写真、原状回復費用見積もりなどの疎明書類を準備して、弁護士に相談されてはいかがでしょうか?

スナックDEイイタン相談室

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