不動産お悩み相談室

REAL ESTATE Q&A

  • 私が回答します

    投稿日
    2025/02/22

    奥田 哲央

    不動産工房/株式会社グランクルー

    • 30代
    • 東京都
    • 男性
    • 不動産会社

    売却が難しい土地でも、いくつかの対策が考えられます。以下の視点から整理してみましょう。

    1.土地の現状を正確に把握する
    まず、土地の状況を確認し、適切な選択肢を探ることが重要です。
    土地の用途:農地・宅地・山林などの用途区分
    権利関係:共有名義ではないか、地目変更が必要か
    測量の有無:隣地との境界が確定しているか
    アクセス状況:道路に接しているか(建物を建てられる「接道義務」)

    ◆アドバイス
    役所(市町村の固定資産税課)で「課税明細」や「地籍図」を確認し、土地の正式な情報を整理しましょう。


    2.売却を目指す場合の工夫
    売却が難しい土地でも、方法次第では買い手を見つけられる可能性があります。

    ①「訳あり物件専門」の不動産会社に相談
    通常の不動産会社では敬遠される土地でも、訳あり物件専門の業者なら買取や仲介の可能性があります。

    ◆アドバイス
    「空き地 買取専門」「訳あり不動産 買います」などで業者を探し、複数に相談を。
    測量なし・管理不要で売れる場合もあります。


    ②ネットの土地売買サイトに掲載
    個人が直接売買できる土地専門の掲示板を利用するのも手です。
    ジモティー:地域ごとの土地売買が可能
    不動産直売所:手数料なしで売却できる

    ◆アドバイス
    「農業用地に最適」「資材置き場として使える」など、用途を明記すると売れやすくなります。


    ③土地を分割して売却
    広すぎる土地は一括で買い手が見つかりにくいため、一部だけ売るのも有効です。

    ◆アドバイス
    近隣の住民が「駐車場」「菜園」用に少しだけ欲しい場合もあるので、自治会などに声をかけるのも良いでしょう。


    3.売れない場合の活用方法
    売却が難しい場合でも、土地を活かす方法があります。

    ①草刈り不要!「ソーラー発電用地」として貸す
    太陽光発電業者が「遊休地」を探しています。

    ◆アドバイス
    ・「ソーラーパートナーズ」や「土地バンク」に登録し、貸出先を探しましょう。
    ・草刈り不要で、年間賃料が得られる場合もあります。


    ②企業や自治体に「無償譲渡」を打診
    使い道のある土地なら、企業や自治体が無償でも引き取ってくれるケースがあります。

    ◆アドバイス
    ・市役所の「空き地活用」窓口に相談。
    ・地元のNPO法人も、農地活用や地域振興で引き取る場合があります。


    ③固定資産税を軽減する方法
    「特例措置」を活用すれば、固定資産税を抑えられるかもしれません。

    ◆アドバイス
    農地に戻す:農地に地目変更すると税負担が減少。
    草刈りで「管理」アピール:雑草が繁茂すると「特定空き地」に指定され、税金が増えるリスクも。


    ④ 最後の手段:国や自治体に引き取ってもらう
    「相続土地国庫帰属制度」を使えば、国に土地を手放せます。

    ◆条件
    ・境界が確定していること
    ・工作物(建物)がないこと
    ・年間約2万円の管理費負担で手放せる
    →市役所または法務局に相談し、手続きを確認しましょう。

    ---

    まとめ

    早く手放したいなら…
    → 訳あり物件専門の業者か、ネット掲示板で直接売却。

    売れなくても活用したいなら…
    → ソーラー用地や貸地に活用。

    維持が難しいなら…
    → 相続土地国庫帰属制度を検討。

    必要に応じて、ファイナンシャルプランナーや不動産コンサルタントにも相談し、最善策を探してみてはいかがでしょうか。

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