不動産お悩み相談室

REAL ESTATE Q&A

  • 私が回答します

    金子徳公

    株式会社ハウジングサクセス

    • 50代
    • 東京都
    • 男性
    • 不動産会社
    投稿日
    2026/06/19

    遺産分割調停を考えているのであれば、
    まず知っておいていただきたいのは「費用や期間を心配して動けなくなるより、
    話し合いが完全に止まっているなら早めに動いた方が良いケースが多い」ということです。

    お兄様が「住み続けるが代償金は払わない」と言っているのであれば、
    現時点では相続人同士の話し合い(遺産分割協議)が成立していない状態です。

    その場合、家庭裁判所の遺産分割調停が正式な解決手段になります。

    費用については、調停そのものの申立費用はそれほど高額ではありません。

    一般的には、

    ・収入印紙代(数千円程度)
    ・郵便切手代(数千円~1万円程度)
    ・戸籍等の取得費用

    が中心です。

    ご自身で申し立てるのであれば、裁判所へ支払う費用は数万円以内に収まることがほとんどです。

    一方で、弁護士へ依頼する場合は別です。

    事案の内容や地域によって差がありますが、一般的には数十万円単位の費用がかかることが多く、争いが長引けばさらに増える可能性があります。

    期間については正直ケースバイケースです。

    数か月でまとまることもありますが、

    ・不動産評価で揉める
    ・代償金の金額で揉める
    ・感情的な対立がある

    という場合は1年以上かかることも珍しくありません。

    ただ、今回のご相談内容を見る限り、「兄が住み続けたい」
    「相談者様は法定相続分相当を受け取りたい」という比較的よくある相続問題です。

    本来であれば、

    ①兄が代償金を支払って取得する
    ②売却して現金を分ける

    このどちらかに整理される話です。

    むしろ気になるのは、お兄様が「代償金は払わない」と言っている点です。

    その状態で話し合いを続けても、
    結論が変わる材料がないのであれば時間だけが過ぎていく可能性があります。

    もちろん調停にも時間と労力はかかります。

    しかし、「調停は面倒だから」と数年放置してしまう方が、
    固定資産税や管理費、維持管理の問題なども含めて後々さらに厄介になるケースを
    私は数多く見てきました。

    費用や期間は確かに気になるところですが、そこを心配してもお兄様が自主的に退去したり、
    突然代償金を支払ってくれるわけではありません。

    現状の話し合いで前進しないのであれば、
    家庭裁判所という第三者を入れて整理するのは決して特別なことではなく、
    むしろ法律上の正攻法です。

    相続は感情の問題に見えて、最終的には権利関係を整理する手続きです。

    今の段階であれば、

    ・不動産の評価額はいくらなのか
    ・お兄様に代償金を支払う能力があるのか
    ・売却した場合の手取りはいくらになるのか

    を整理したうえで、調停を見据えて準備を始めるのが現実的だと思います。

    「費用がかかるから調停を避ける」ではなく、
    「今の話し合いで本当に解決できるのか」を基準に考えた方が、
    結果的には早く前へ進めるケースが多いです。

  • 私が回答します

    小川佳宏

    小川FP・行政書士事務所

    • 60代
    • 愛知県
    • 男性
    • 専門家
    投稿日
    2026/07/04

    ご相談内容を拝見しました。お父様の遺産の不動産にお兄様が住んで代償金も払わないとおっしゃっているのですね。

    直接のご質問の費用ですが、総額でも1万から2万程度でしょう。主に、
    ・申立手数料:被相続人1人につき `1,200円` の収入印紙
    ・連絡用の郵便切手:おおむね `数千円程度
    ・戸籍等の取得費用:被相続人の出生から死亡までの戸籍、相続人全員の戸籍、住民票、固定資産評価証明書等
    ・不動産資料の取得費用:登記事項証明書、名寄帳、固定資産評価証明書など

    調停を考えておられるなら自分だけで進めることもできますし、弁護士を代理人にすることも可能ですが、むしろ、こちらがそれなりにかかってきます。一般的には
    - 着手金:`30万円〜60万円程度` から
    - 報酬金:得られた経済的利益に応じて加算
    - 実費: 戸籍、郵券、登記資料、鑑定費(数十万円)用など別途
    尚、鑑定は必ず取る必要はありませんが、金額が大きく評価で対立すると求められるかもしれません。

    解決策は、
    1. お兄様は住み続けて代償金をえる。
    2. 換価して2分の1ずつ分配する。
    のどちらかで共有にする選択はしない方がよいでしょう。

    まず、お兄様が「自分が住み続けるから代償金は払わない」と言っていることは法的に全く通りません。お父様は遺言を残していない以上、相談者様にも法定相続分の2分の1の権利があります。やるべきことを順番に整理してみましょう。
    1. 遺産の資料を集めます。行政書士に依頼ができます。
    2. 実家の査定を複数取ります。不動産業者に売却査定をとり相場を知ります。
    3. 預金や他の遺産の有無を確認します。
    4. お兄様に書面で提案します。きちんとした評価をして内容証明で送付します。
    5. 返答がなければ遺産分割調停を申し立てる。
    6. できれば相続に強い弁護士へ早めに相談します。調停での代理人をしてもらえます。
    4の資料主張を理路整然に主張にまとめることができれば、ご自分だけでも進められるかもしれません。調停になると案件や開催頻度によりますが、1年程度はかかると思われます。
    何回か調停をしてお兄様がと合意しないと不成立となり、審判に移行し裁判官が分け方をきめることになります。あくまでも双方、2分の1の取り分でそれぞれが履行できそうな解決策で判断ができることになると思われます。

    以上ご参考まで。

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