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REAL ESTATE Q&A

  • 私が回答します

    投稿日
    2024/04/15

    渥美誠

    不動産専門家

    • 40代
    • 愛知県
    • 男性
    • 専門家

    築年数が経過した中古マンションへの投資は悩むところだと思います。

    特に耐震基準の改正前に建てられた物件は、リスクも利点も大きいこともあり、どの物件を購入するかじっくりと検討しなければなりません。まず、耐震基準の改正前の物件へ投資するリスクからお伝えしていきます。

    【リスク】
    耐震基準改正前の物件は地震に弱く、入居者に不安を与えてしまいます。地震を警戒する入居者は新耐震基準のマンションを入居先に選択することから、旧耐震基準のマンションは入居者が見つかりにくいのが特徴です。長期間空室になると一気にキャッシュフローが悪化してしまいます。

    同じ理由で旧耐震基準のマンションは新耐震基準よりもやや売りにくく、出口戦略をしっかりと考えておかなければなりません。売却時の金額は投資計画に大きく影響するため、旧耐震基準というマイナス要因を、立地やアクセスの良さなどのプラス要因でカバーできる物件か確認して購入することが大切です。想定よりも低い金額でしか売却できないという事態になると、不動産投資はほぼ失敗してしまいます。

    また、築年数の経過したマンションは、リフォームをしにくい構造になっているケースがあるため注意しなければなりません。たとえば、マンションによっては配管の修繕ができないこともあります。そして、築年数が経過しているため、購入後すぐに設備を取り替えなければいけないということがあります。旧耐震基準は40年以上前に建築されたもので、修繕費は多めにみて計画を立てなければなりません。

    次に利点についてお伝えします。

    【利点】
    旧耐震基準のマンションの最も大きな利点は、減価償却費を計上できることだと思います。

    旧耐震基準のマンションは築年数が経過しており、耐用年数が少なく、1年で計上できる減価償却費が上昇します。減価償却費が増えれば所得税・住民税の節税が可能です。減価償却費は実際にお金を支払うことなく計上できる費用であるため、大きな節税効果が見込めます。

    また、築40年程度のマンションは価値が安定しており、新築マンションのように価値が大きく下がりません。売却できる金額の予想が立てやすく、流動性リスクさえ抑えれば出口戦略で失敗する可能性が減ります。

    ただし、購入を検討されているのが大阪市内であれば、旧耐震基準でも賃貸需要は高く空室リスクや流動性リスクは抑えられる可能性もあります。地域の特性は不動産投資会社などの専門家に確認しつつ、良質な物件を探してみてください。

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